一人になって



会社近くのワンルームに
ベットとペットだけ


真っ白い壁紙
音のない空間


殆どの時間を眠りに費やし
あとは壁をぼんやりと見て過ごした。


今まで
何かに急かされるように

何かに追い立てられるように
身の丈に合わないことも

背伸びして生きてきた気がした。


どうしようもないほどの疲れを感じていた。

寝ても寝ても眠ってしまう

最低限の食事を摂ってはまた眠る

だけど
不思議なことに涙は止まった。

離婚を後悔することもなかった。

一人になって分かったことは

一緒にいる意味を見つけられなくなったから

一緒には居られなくなった


それが悲しくて

泣いていたのかも知れないてこと。

半年くらいをかけて一つ一つ物を揃え
部屋らしくなってくると
少しづつ気持ちも落ち着いてきた。


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